人の価値観って、何でこんなにも異なるのでしょう?
お互いが同じような考え方であればこんなにも悩まずに済むのに…と感じることもあります。
しかし、異なる価値観を持つ相手との対応に悩むことは、ただ単に苦痛なだけではありません。
自分自身の偏った価値観を矯正させるプラスの意味合いも孕んでいるからです。
こう言うと、自分に非があるのか!と不快に感じるかもしれませんが、そうではありません。
自分の価値観はあくまでも自分の中のスタンダードでしかなく、その考えがその時点で絶対に正しいとも言えないからです。場合によっては、自分の価値観が相手を苦しめていることもあったり、今は自分の考えを前面に出さないほうが事がスムーズに流れ円満に進むこともあるからです。
ですから、相手とギクシャクしたり意見が衝突すれば誰でも神経を消耗させるものですが、その時の捉え方や対応の仕方によっては、より円満な自分にステップアップできる貴重な経験になるのです。
自分を譲歩させると、一見不利に感じられたり不満に思うこともありますが、それが逆に自分を守ることにも繋がります。運が良い方は、それを自然と無意識に行っているものです。
相手と意見衝突した時、あなたは自我を通しますか?それとも相手を優先させますか?
視点が異なれば未来も変わる
例えば、野菜嫌いな子供に、野菜は体に必要な栄養素がたくさん詰まっているから食べなきゃダメ!といくら言っても、おいしくない、マズい、といった先入観をもっていると頑として食べません。
親は野菜の必要性を必死に訴えても、子供にそんなことは通じない。嫌なものは嫌!
このままではいかん!と親御さんはあの手この手で野菜を美味しい料理に変身させますが、味に敏感な子供は受け付けないことも多いでしょう。
大人もそれと同じです。
長年生きていれば自分なりの考えや価値観が確立しており、それがどんな良薬であったとしても素直に受け入れられる人は多くありません。
何か心を動かされる経験をしなければ、普通は自分の考えや行動が改まることは少ないものです。
仮に、相手がお宝を投げかけてくれたとしても、それをお宝だと認識できなければ拾うこともなく、見す見す運を取り逃がしている人も多いのです。
相手の言っていることに耳を傾けられる人、マズいけれど良薬なら頑張って挑戦してみるか!と思える人は心にゆとりのある証拠で、先のことを見通せる人です。だから運が良くなる可能性がある。
逆に、運を取り逃がす人は目先のことしか見えておらず、先々のことまで考えが及ばない。
そんなこと言われても無理だ!こんなマズいもの食べたくない!
自分の好みや価値観を優先するためその時点は楽ですが、後々そのしっぺ返しがきて苦労する。
どちらも自分が選択した人生。
些細な選択の連続によって、人生が良くも悪くも転がっていくのがこの世の常。
けれど、そこに気が付いている人は多くありません。
運の良い人が相手に合わせる
価値感が違ったり、見ている視点が違う人にいくら自分の思いをぶつけても、一向に伝わりません。
熱意をもって伝えようとすればするほど相手と溝が生まれ、なぜこんなにも伝わらないのかと苛立つこともあるでしょう。
ただ、お互いに意見を押し付けあっていてはいつまでも平行線で、何もプラスは生まれないのも事実。
そうしたとき、不本意かもしれませんが、運が良い方=心の余裕がある人のほうが相手に合わせて対応することをお勧めします。
なぜ自分が折れなきゃいけないんだ!と感じるでしょうが、自分のことしか考えられない人はいつまでも自己主張を続け、結果こちらも辟易してくる。
ならば、心のゆとりのある人のほうが、相手のレベルに近づいてあげるほうが事は流れます。
では、自分の折れ損じゃないか!とも思うでしょう?
実はそうでもないのです。
相手の意見を優先したとしても、それが的を得ていなければ何れ問題が起き上手くいかなくなる。
そういう失敗を相手に経験させることが主眼です。(でも「だから言ったでしょ!」と相手に言ってはダメ)
いくら言っても伝わらない人には、身をもって経験してもらうのが一番。
随分とまわり道だな…とも思える対応ですが、こうすることでギクシャクを生まずに相手の意識改革が進み、意見が一本化しやすくなるのです。
中には、そこまでする相手ではないし時間もない、という場合もあります。
途中でその縁が決別することもあるかもしれませんが、そうしたら、その結果が自分に与えられた運なんだ、と私は理解しています。
どんなに力んでも、判ってほしい相手でも、縁がないから続かないだけのこと。
せっかちさんにはキツイですが、じっくり時を待てるというのも凄いスキルだと思うのです。
普通は辛くて忍耐できなくて、投げ出す人も多いものですから。
ですので、この人には!!と思えるくらいの人なら、時間をかけてみてください。
相手の意識変化を待つ間に、いつの間にか自分にも意識変化が生まれ、以前より柔軟に物事を捉えるようになった自分に気が付くときがきます。
相手を変えようとするより、まずは自分が変わろう!と努力出来る人、こういう人は運が良いですね。
そうなるには、心のゆとりが必要。
自分がいかに冷静で客観的に物事を見られるか否かが何事にも影響し、巡り巡って運に直結します。
気学をやっている人は吉方を使いさえすれば万事上手くいく!と思っている人もいるでしょう。
けれど、吉方は運の地ならしに過ぎません。どのような価値観で、どう生きていくか?がかなり重要です。
今の日本は、心のゆとりを持ちたくても持てない人がとても多いのだと思われますが、その中でも個人差、運の差ははっきり生じるため、少しでも心穏やかに生活できるよう心がけたいですね。
本日もご覧いただき有り難うございました。